記憶の書斎

大きくゴージャスな書斎をあさっていた。暖炉の石をさわったり。そこにあるすべてに何らかの記憶が閉じ込めてあるため、ひとつひとつの内容を確かめようというわけ。
[2016年4月4日の夢]

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このブログを始めてから、リアルタイムの夢日記も再開した。今回久しぶりにブログを更新するにあたり、スマホのメモ帳をあさっていたところそれらの記録に辿り着いた。

最近のものとはいえ、読み返すまですっかり忘れていたものばかりだ。ところが読むとたちまち、夢の感触が蘇る。先にあげた夢の内容は、まさにこのことを表しているように思える。

人は毎日いろんなことを体験し、 さまざまな記憶を蓄積する。生きていくにつれ、多くは忘れてしまうが、何らかの記録があると思い出すことは少し容易になる。日記や写真がそうだ。

そして夢日記は、通常の日記や写真が時に記述された以上のことを思い出させてくれないのに対し、 全体を空気感ごと保存できるように思う。 今回載せたもののような、ごく単純なものでさえだ。

私は夢自体が、情報を高密度に閉じ込めた結晶のようなものだと感じている。しばらくするとバラバラになって忘れてしまうが、夢日記として記録することでそのかたちを留めることができるのだ。いつでも取り出せ、触れると鮮やかに輝き出す。私だけに作用する、概念標本コレクションだ。