空中庭園タクシー

人々がものすごいスピードのレールに乗って人生を生きている。死はレールが途切れるとやってくる。レールの先は暗闇になっていて、そこへ放り込まれるのだ。自殺すれば、別の世界へ引き上げられる。その世界は緑とピンクの極彩色でできており、サイケデリックな趣き。中でもひときわ悪趣味なデザインの車を真ピンクの空に飛ばしているのが、空中庭園タクシーというタクシー集団だ。「あの人たち、ここの胞子で病気になっちゃったんだって」そういわれて見てみると、運転手たちは顔が瘤で埋め尽くされて目も鼻も口もわからないのだった。
[2011年2月3日の夢]

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ひどい風邪をひいた。熱もある。咳が止まらなくて、むせる。数日後には声もおかしくなり、かすれたような囁き声しか出せなくなった。 しかし酒を飲みたいために風邪薬を飲まなかった。 大人しくしていてもどうせ長引くからとライブハウスだのクラブだのと毎晩遊び歩いている。声が出ないことには慣れてきた。ささやき声でも意外と伝わるのだ。

私は風邪をよくひく。毎月ひいてるんじゃないかとおもう。しかも一回なると1週間、2週間と不調が長引く。1年の多くを風邪が占めている。こうなると、風邪は私にとって重要な要素であるといえる。私を語る上で欠かすことのできないキーワードみたいなものだ。この切り口によって、自分というものが深く理解できるかもしれない。今まで特に意識していなかったけれど、風邪をひいているかそうでないか(発熱しているかそうでないか)は私の判断や行動を振り返るうえでまず見ておくべきポイントとしてもよいのでは…などと割とどうでもいいことを考えた。